読書

書評:「2億円と専業主婦」 橘玲著

おはようございます。ジューク(@19sblog)です。

本日は橘玲さんの「2億円と専業主婦」を紹介します。
この本も賛否両論を巻き起こした問題の一冊!という感じで紹介されることが多いと思いますが、とても素晴らしい内容です。毛嫌いせずにぜひとも読んで貰いたいと思い、紹介します。

先ず最初に、「あなたは2億円を捨てますか?それとも得たいですか?」って所から聞いていきたいと思います。その答えは勿論・・・

2億円と専業主婦 [ 橘玲 ]
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概要

プロローグ「専業主婦」は男の問題である
第1章 「女がそんなに稼げるわけない」問題と、「好きで専業主婦をやってるわけじゃない」問題
第2章 幸福とは好きなように生きること
第3章 「好き」な仕事を見つける
第4章 恋愛と結婚と出産の間の大きなギャップ
第5章 仕事と家庭が両立できない(と思う)理由
第6章 二人でちからを合わせてニューリッチを目指す

そもそも専業主婦は不合理な存在である

我々の世代(昭和40年代生まれ)の両親の世代は割と専業主婦家庭が多かったのではないかと思います。僕自身は僕が中学に入学すると同時に母親がフルタイムで働き始めたのですが、それまでは所謂専業主婦でした。

先ず、大前提として普通に過ごしていれば結婚して女性は家庭に入り、父親だけの収入で家を買い、車を買い、子供数名を大学に行かせ、一つの会社で勤め上げ、老後は年金でウハウハという生活は昭和の時代の幻想なのです。ですが、親の世代はそれが当たり前であり、当然子供もそうなることを期待しています。そんなことが今の時代にできないことは普通に生活していれば分かることでしょう。

本書は橘玲さんが、独自の切り口で専業主婦に視点を当てて書いたもの。そう、勿論このタイトルの「2億円」とは専業主婦が(フルタイムで)働き続けてきた場合に稼ぐおカネのことです。

そこで、最初の問いに戻ります。「あなたは2億円をみすみす溝に捨てますか?」

でも働かないで暮らせるのって幸せじゃない?

本書の第一章で橘さんはどうして専業主婦だと2億円損するのか?について詳しく述べてくれています。流石の橘さんですので、「そうは言っても働くことなんてできないよ!」という声にも言及しています。

そして第二章で幸福とは何かを幸福の3つの土台、即ち、社会資本、人的資本、金融資本の3つのパターンの組み合わせで決定することについて語っています。この3つのパターンについては橘さんの以下の書で詳しく語られているのでこちらも必読です。

ちなみに本書では『幸福の「資本」論』の女性バージョンで説明されています。この考え方を持っていると人生の行動が変わってくると思います。是非この二章だけでも読んで貰いたいです。人生にはこのように知っているか知らないかという項目があり、この3つの資本の概念は知っているべきではなく知っておかねばならない項目であると僕は思います。

専業主婦の話に戻ります。本書を読んだ上でと僕自身の経験から専業主婦の問題点と思うことは以下の通りです。

「専業主婦」は収入と生活の全てを「夫」の収入のみに依存しているから

です。で、こう書くと何だかバカにされていると感じてしまう人もいるかもしれませんが、これは事実です。事実としてなんですが、もし「専業主婦」と「夫」部分をそれぞれ次のように入れ替えたらどうでしょうか?

「サラリーマン」は収入と生活の全てを「会社から」の収入のみに依存しているから

なるほどそういう事か!と思われた方もいるのではないでしょうか?

今の日本で、いや昔の日本でも会社への不満やら不安やらを感じたことがない人は少数派でしょう。それを専業主婦に置き換えた場合、夫がどうしようもない人間だったとして、それが分かったとしても収入がなく先立つ物がなければ逃げ出すこともできないですよね。それはサラリーマンが会社から逃げ出したいとしても逃げ出せないのと同じ。余談ですが、ブラック企業はこの「逃げ出したいけれど逃げ出せない」状態を作って洗脳に近い状態に陥れます。ブラック企業かな?と思ったら「周りの人に自分の働き方はまともですか?」と聞くべきです。

結局我々はどうすれば良いの?

僕は橘玲さんの大ファンですが、色々な著書で語られているところの最大の魅力は

矛盾を抱えた世の中で知っておくと人生が少し豊かになれるようなアイデアを教えてくれる

ことであると思います。ですので本書でも第六章でどうすれば幸福に近づけるかについてを語ってくれています。身も蓋もない言い方をしてしまえば、夫婦共稼ぎせよ!ってことなんですが(笑)、その通りです。これは単純な事実として一馬力よりも二馬力の方が収入が増えるのは間違いないこと。ですが、そこで問題となるのは家事と育児の問題です。

僕の周りを見回しても共稼ぎなのに家事の負担は全て奥さんで旦那は寝てばかりという家庭は少なくありません。こればかりは育った環境によります。つまり、父親がそうであった場合の息子はそうなるケースが多いです。母親が苦労しているのを見ていた筈なのにね。

自は家のことは何にもできないですよ~。リンゴの皮もむけない。

なんていうのを恥ずかしげもなくいう男性が今でも多いのが事実。

僕から若い人へのアドバイスとしてはパートナーを選ぶときに以下の3点を注意すれば良いパートナーと結婚できる確率が上がると思います。
・お金と家事に対する価値観が同じか近い
・最低限の家事スキルを身に着けている
・自分のこと自分でできる

それぞれ解説していきましょう。
・お金と家事に対する価値観が同じか近い
これはすごく重要だと思います。夫婦生活は様々な局面でこうした価値観のすり合わせが発生します。必要なのはお互いの尊重であるのは間違いない
のですが、ごくごく一般論として「学歴が似ている」や「生まれた地域が近い」というのは上手くいく可能性が高いように感じます。具体的には公立 高校出身同士、大卒同士などなど。例えば僕は都立高校、奥さんは県立高校出身ですが、そうなると子供は必然的に公立高校に進んでもらいたいという結論になります。こういう風に価値観が近いと人生の決断をするときにストレスが少ないです。

・(男性が)最低限の家事スキルを身に着けている
特に首都圏の出身ですと結婚するまで実家暮らしで母親がすべてやってくれていたという男性も多いのですよ。そういう人は家事の苦労が分からない  ので「なんでオカズがこれしかないの?」とか平気で言ってしまいがちです。特に子供が小さくて24時間フル稼働している奥さんにこんなこと言った  らそれだけで離婚案件になりかねないという自覚は持ちましょうね。

・自分のこと自分でできる
「朝、誰かに起こしてもらう」という人は地雷の確立が高いです。最低限のことですが、これは人物の判断に際して結構使えるポイントです。この程度のことができない人が家事を分担してくれますか?無理ですよね。

まとめ

人生100年時代と言われて無駄に不安を感じている人も多いかもしれません。究極的には健康であり続け長く働き続けるのが最強の人生戦略だと思いますが、そこに「共稼ぎ」でというのが付け加わるとさらに強くなります。

その為には現実を知りその中でどう工夫していくかという戦略が必要で本書はそうした点を良く学ばせてくれる良書だと思い紹介しました。

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