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書評:ふりまわされない自分をつくる 「わがまま」の練習 谷地森久美子著

こんにちは。ジューク(@19sblog)です。
本日は公認心理士・臨床心理士である谷地森久美子さんの『ふりまわされない自分をつくる 「わがまま」の練習』をご紹介します。世の中にはどうしても人のあれやこれやを気にしてしまう人がいます。今も昔も社会は人間関係の中でできているのですから仕方のない部分もあるのでしょうが。

本書ではタイトルの通り(他人に)ふりまわされない自分をつくる方法に関して著者の長年の経験を活かした形で紹介されています。私自身は全くと言って良いほど他人にふりまわされないタイプですが、とても参考になりました。さて、どんな内容だったのでしょうか?

概要

第1章 境界線を引いて、「わがまま」に生きる
第2章 「わがまま」になって自分を取り戻す
第3章 「わがまま」じゃないから他人の境界線を侵害してしまう
第4章 「偽りの自分」が生まれた理由。生きづらい大人が幸せになる「3つの鍵」とは?
第5章 本気で自分を生きるには

「わがまま」に生きるとは?

本書での「わがまま」の定義とは以下の通りです。

それは単なる身勝手ではなくありのままの自分でいること。

読むまでは正直このタイトル若干もったいなかったなと思いましたが、読了して思ったことはあえてこのタイトルにして他人にふりまわされている人に届くようにされたのではないかな?と思います。

どの章も実際に著者がかかわったケースの紹介⇒それに「わがまま」で対処する方法⇒その後などをコラムで紹介という流れになっています。一例をあげるだけで、

  • ワンオペ育児に疲れ果てる母親
  • ブラック企業で心身をすり減らしながら働いている若者
  • 「別れたら死ぬ」という恋人に疲れ果てている男性
  • 夫の携帯チェックが止められない妻

などなど非常に興味深い(失礼ながら)内容の数々。本書を読んで感じたのはそういう泥沼のような状態に陥ってしまった時に相談や話を聞いてもらう等でなんとか一人で抱え込まないこと。ですが実際は抱え込んでしまってどうしようもなくなってからのカウンセラーへの相談が多いのではないかと思いました。

大切なものは失くしたら戻ってこないもの

長子が産まれ、小さい我が子をその手に抱いた時に私の中での全ての物事の中での優先順位が変わりました。それまでもそうだったのかもしれませんが、「とにかく死なないこと。」が自分の中での最優先となりました。それは今でも変わっていません。2番目は健康でいること。

お分かりかもしれませんが、その2つは失った場合、取り返しがつかないものです。例えばお金、仕事、恋人、友達などは失った場合でも、リカバリーの辛さはそれぞれ異なると思いますが、リカバリーは可能です。ですが、死んでしまったらおしまい。健康も失った場合決してもとに戻らない病気も多々ありますよね?

「少なくともこの小さい我が子が成人するまでは死なない死ねない」そう思ったあの時の気持ちは結構今でも思い出します。まあ今では当時が信じられないくらい大きくなってしまったのですがね(笑)

大切なのは自分と他人との境界線

本書でも主に第3章で紹介されていますが、親や祖父母の過干渉による子供への悪影響。特に困りものなのが子供が何かをしようとするたびに先回りして子供に判断させない。その結果、子供は自分で考えて行動する機会(チャンス)を逸してしまう。しかしながらその親の庇護がカバーできるのは精々大学入学まで。それまで人に言われるままに行動していればよかった人が大学に入って急に自由な時間が出来た時に何をすればよいのか?しなければならないのか?が分からなる。いますよね。貴重な大学の4年間もただ大学に行くだけで何もしない人。そういう風に育てるのは本書でも書かれている通り緩やかな虐待なんじゃないかなと思う次第です。

子どもは親の充足物ではありません。ましてや親の夢をかなえるための道具ではありません。自分自身がそう思いながら日々子供に接していますが(今はコロナ騒ぎでなかなか会えない単身赴任・・・)、そのように戒めないと危険だなということは日々感じています。大切なのは他人と自分との境界線をしっかりと認識し、作り、他人の境界線を尊重すること。それに土足でずかずかと踏み込まないこと。そんなことを感じた次第です。

まとめ

とても良い本でした。土足でずかずかと踏み込んでくる誰かに苦しんでいるあなた。自分自身の境界線をつくることは悪いことではありませんよ。自分の生活を健康を家族を守るためには必要なことなんですよと教えてくれます。

大切な何かを失う前に本書のような本を読んでみてください。きっと何かが変わるはずです。
その為にも、自分の頭で考えましょう。行動しましょう。そして、その行動に自分で責任を持ちましょう。きっと何かが変わるはずです。

では、また。

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